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「押入れのちよ」読みました。
「押入れのちよ」 荻原 浩 著 読みました。

文庫では、軽いホラー短編集なのですが、何と言っても
表題作の「押入れのちよ」がよかったです。

仕事もうまくいかない(リストラ寸前に退職、再就職もできない)、
彼女ともうまくいかない、そんな腐ってた主人公が、
引っ越し先の安いアパートの押入れに住んでいたちよと心を交わしていく様は、
ホラーというより、人との交流の温かさを感じて、ジ~ンとする素敵なお話でした。

明治39年生まれの14歳のちよの素朴なかわいらしさと、
その悲惨な人生の対比に胸が痛くなるけれど、それは主人公も同じ気持ちで
同感できるところがたくさんあるところが、この物語の好きなところです。

短編集の他の物語は、同様に人と幽霊の心温まるストーリーから、
背中がぞっとするような(寝る前に読むんじゃなかったと後悔するような)怖い話から、
生きている人間の方がよっぽど怖い、そんな話まで、
いろんな種類のものが楽しめる文庫でした。
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by pipina_tuc | 2010-08-22 22:50 | 本日記
「砂漠」読みました。
「砂漠」 伊坂幸太郎 著 読みました。

文庫の解説に激しく同意!!
西嶋、サイコーっ!!
西嶋はぶれない、西嶋は後悔しない。西嶋には涯てがない。
不器用でKYだけど、それは彼にはブレが無いから。

砂漠(=社会、すなわち学生でなく社会人として生きていかなくてはいけない世界)に
出ていく前の学生たち5人。

学生は学生なりに悩みがあったり、哲学的なことを考えたり、あるいは考えなかったり。
でもやっぱり二十歳前後の若者にしかない何かをそれぞれの中に持っている。
読みながら、そんなことに胸がきゅ~んとしたり、甘酸っぱい感じで鳥瞰(!)しました。

最後の文章。
「なんてことはまるでない、はずだ。」
に、後頭部を殴られるというか、こめかみをぎゅ~っとやられた感じです。

涙、出そう。
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by pipina_tuc | 2010-08-15 23:22 | 本日記
映画「天国の郵便配達人」
映画「天国の郵便配達人」見ました。
正確には映画なのかわかりません。テレシネマというものらしいです。

死者に送る手紙を入れる郵便ポスト。
手紙を回収にくる郵便配達人(自称天使)。
死んだ恋人に宛てて「私を残して死ぬなんて…」と恨みたっぷりの手紙を書く女の子。
やがて二人は近付き、温かい嘘(小さな優しい嘘)で手紙の差出人に救いの手を差し延べる。

ハッピーエンドかどうかと言ったら、ハッピーエンドなのでしょうが、
どこか切ない気持ちが心のどこかに引っかかっています。

配達人と女の子の恋も、手紙の差出人への小さな優しい嘘も、
ポストのある草原や海辺の灯台といった映像も、
全体的にほんわかしていて素敵なのですが
配達人が消える辺りが強烈に寂しかったからかもしれません。
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by pipina_tuc | 2010-08-05 23:47 | 映画日記
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