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「メリーゴーランド」読みました。
「メリーゴーランド」 荻原浩 読みました。

東京での会社勤めを辞め、故郷・駒谷へUターン、市役所職員となった啓一は
市が建てた超赤字のテーマパーク「アテネ村」再建を任されることに。
所謂お役所仕事に慣れきった上司・関係先にハッパをかけ、時には責任取る覚悟で
独断で突っ走る。孤軍奮闘、働くパパの頑張りに笑って、怒って、時々しんみり。。。

面白かった~!!!^^
テーマパークを命じておきながら「儲かるな」という、運営会社の理事長たち。(市役所OB。)
再建の鍵となるゴールデンウィーク期間のお祭りで、啓一を助ける大学時代の先輩・来宮と
その劇団ふたこぶらくだ。啓一と同じリニューアル推進室の面々。イベント会社の沢村。

いろんな人が登場し、それぞれの勝手な考えを押し通そうとする。啓一も、最初は9年間の
市役所生活ですっかりお役人の考え方に染まってしまっていたが、だんだんとアテネ村の
建て直しを本気で考えるようになる。

それは、父親の仕事を作文に書く宿題を出された長男に見せるため、自信をもって
「お父の仕事は・・・」と語るため、であった。
愛する妻に「ガツンが足りない」と言われ、悩み始めたところから、啓一は変わり始めた。
破天荒な劇団ふたこぶらくだの座長・来宮も変人でありながら、かなりピンポイントで
鋭いところをついてくる。

愛する人間、周囲の人間との係わり合いで、平凡な日常がこうも面白おかしく楽しく充実した
日々に変わっていく。純粋なエンターテイメント小説である一方、会社勤めにやきもきしている
人には、気分爽快、かつ、元気づけられる強壮剤のような一冊でありました。
by pipina_tuc | 2006-12-12 21:53 | 本日記
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